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いつかまたバルセロナへ




ここ数年、むやみやたらと涙もろくなった。
9月7日まで、森アーツセンターギャラリーでやっている「特別展 建築家ガウディ×漫画家井上雄彦 シンクロする創造の源泉」を見てきた。

この展示のタイトルだけを見ると、なんかねえ、井上雄彦が解釈したガウディの漫画展示だけがあるのかな、それだと面白くなさそーなんて思ってましたが、いざ行ってみたら楽しかったぁ。

面白くなさそうなんて思ってしまったのは、そもそも井上雄彦の漫画、1冊も読んだことがないから。素晴らしい作品を描く有名な漫画家さんということは存じ上げておりまする。それから、東京都現代美術館のエントランスに墨で描かれた(描き下ろしって絵でもいうのかな)高さ7メートルくらいの作品を見て、圧倒されたことはあります。大きさに圧倒されたわけじゃなくて、いや、大きさもすごかったけれど、絵が発している空気に圧倒されました。漫画は漫画として大好きだけれど、漫画家の描く絵画、みたいなものはそれほど好きじゃないのに、これはすごーい、好きにならされた、と感じました。

IMG_4618.jpg
観音開きになっているちらし

さて、展示は、まず3面スクリーンのシアター映像に始まり、井上雄彦がガウディの子供時代や大人になってからのガウディを描いた作品、そして大作が展示され、ガウディの建築の紹介が写真でおこなわれ、床や壁にモザイクのプロジェクションマッピングが施されたり、といった感じ。あ、ガウディのタイルのレプリカが貼られた床も展示室の一部にあって、美しかった。

ガウディが幼少時にリウマチで、子供らしく走り回って遊べなかった分、自然、植物や動物の観察に目が向いたということ、知識としては知っていたけれど、そのことを描いた井上雄彦の絵で、ストンと腑に落ちたというか、こういうことだったんだと理解できたような。この人の絵って説得力あるなと思いました。機会があったらちゃんと漫画読んでみよう、うん。

ガウディの手がけてきた建築の写真はどれも知ったものだし、実際に訪れたものもいくつかあったけれど。でもバルセロナで荷物をぎゅっと抱えて、鑑賞に没頭しすぎたら危険キケンなんて思いながら見たり、カメラを構えたりするよりも、そして『森ビル入場料高いよぉ~』と思っても、ぼけらーっと気を抜いて写真や映像に没頭して鑑賞できる、この日本のありがたさ。

ガウディ。シンプルでいろいろそぎ落としたものが好きな人にはなんて悪趣味なと思われてしまうんでしょうけれども。私にはガウディの建築やデザインは面白くて興味深くて、目が離せなくなってしまう。
こうして何年も経った今も、スペインから離れた日本で彼の建築の展示を見ることができることがうれしくて、それから彼に作品を作らせたパトロン達にやたら感謝したくなって、手袋屋さん(まだまだ無名のガウディにパリ万博で展示する手袋のショーケースのデザインを任せた)、ありがとう、グエルさん、ありがとう。あなたがたのおかげで今私はこんなに興味深い建築を見ることができるよ~となぜかうるうるしながら見て回りました。そして井上雄彦の作品を見てもうるうる。だけど私以外誰もうるうるしていないので、『涙もろくなったオバチャン』と自分自身にレッテルを貼りました。

建築を静止写真のスライドショーではなく、入場してすぐにあった映像でそれぞれもっと見たかったなという思いがありますが、総じて満足。
2026年にサグラダファミリアが完成するとは、やっぱり今も思えないけれど、もう一度見に行かれますように、と。お金ためなきゃと改めて決意。

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